テニスには夢がある

2015.04.03

松岡修造を超えたい男です。

～テニスには夢がある～

テニスは、世界各国で愛されるグローバルスポーツです。
『スポーツ・マーケティング・サーベイ』によると、世界中のテニスの競技人口は１億1000万人を超え、ゴルフや野球よりも多くの方がプレーしています。

その頂点とも言える大会、全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープンの優勝賞金は約3億円、一回戦敗退でも500万円。
テニス界の帝王ロジャーフェデラーの収入は、73億円。
錦織選手も20億円を超えると言われています。

ここで皆さん・・・
「えっ一回戦負けで500万ももらえるなんて凄い！！！テニス選手っていいなー！」
なんて思われるかもしれませんが、

一回戦負けは一回戦負けでも、グランドスラムです。
全世界で1億1000万人のテニスプレイヤーがいる中で、128人しかドロー表に名を連ねることができないのです。

確率にすると85万9375人に一人。
ほんの一握りしか到達できないのです。
才能、環境、努力、考え方、人柄など、あらゆる要素がそろった選手が、数少ないチャンスをものにしなければ、グランドスラムには到達しません。
しかも仮に一度到達したとしても、その地位を維持するのは並大抵のことではありません。

テニス選手は世界の夏を追い駆けるようにツアーを戦い真夏の全豪オープンは40度を超えることもあります。
さらには強い選手になればなるほど、日曜日に決勝戦、月曜日に違う国で次の大会の一回戦、文化も食事も慣れない場所で、コンディションを維持しなければなりません。
さらに団体スポーツの選手以上に、自分自身を肉体・精神の面で律し続けるセルフコントロール力も必要です。

一言で言えば、テニスという競技は、とてつもなく過酷な競技であるということです。

現役時代全日本選手権を2連覇し、現在昭和の森テニススクールでアカデミーや選手育成の指導に携わる山本育史プロは、昨年、錦織選手が準決勝でノバク・
ジョコビッチを破り、グランドスラムの決勝戦の舞台に立った際にこう述べています。

「本当に凄い。本当にすごい。凄いとしか言葉がないです。どれだけ凄いことなのか上手に伝えられませんが、私には夢としても考えられませんでした。」

自他共に認める日本のトッププレイヤーであった山本プロでさえ「夢としても考えられない」ほどに高い頂きがグランドスラムの頂点なのです。

しかし、だからこそテニスには夢があるのではないでしょうか。

そこそこほどほどの努力で達成できる場所なら、誰も夢をみない。
限界を超えて努力する者が初めて、スタートラインに立てる場所、それがグランドスラム。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「原動力は単純に「やりたい」という気持ちと、やっぱり世界の天辺に登る夢ですよね。夢の力。これが大きいと思います。」
80歳でエベレストを制した登山家　三浦雄一郎